今年も 早や年の瀬。
日々全力で駆け抜けてきた皆さんにとって
今年もまた、あっという間の一年だったことと思う。
私事ではあるが、
ここ数年、地域や農業の活性化をテーマに活動している私にとって、
今年の最も重大な出来事は、やはり宮崎で発生した口蹄疫であった。
何度も宮崎へ通い、人間の底力と燃やす希望に心を打たれ、
同時に、支援のために行動する者、事態をいぶかる者など
人としての真価も垣間見た。

さて、海外事情も様々であった。
バンクーバー五輪やワールドカップなどスポーツ界では、
世界に挑戦する日本青年の躍動感に触れ、いつもながら興奮した。
一方、ギリシャ通貨危機に端を発する株安円高は、
リーマンショック後も、我々が好むと好まざるに関わらず
引き続き、世界的連鎖が進展していることを体感させられる。
また尖閣問題、北方領土、朝鮮半島砲撃事件など、日本を囲む地域で
世界から注目される衝突事件が相次いだ。
これまで紛争地域と言えば、
中東や西アジアなどわが国から遠い地域で起こるものという通念だったが、
東アジアをめぐり超大国も巻き込んだ権益争奪とも言えるこの種の紛争の連鎖は、
裏を返して言えば、東アジア地域がそれだけ経済的にも世界に大きな比重を占める
ホットポイントに成りつつあることを物語っている。
中東で紛争が起こっても、石油の値上りかという程度の他人事であったが、
今日、東アジアでの波風は、いつの間にか、
福博や九州の広範な事業者にも、いつも間にか重大な関心事となってきた。
なぜなら自動車やハイテクなど製造業のほかにも、
ここ数年、福岡商工会議所をはじめ自治体や国の支援により、
九州の農水産物や食品、地場産品の多くがアジア市場に販路を拡大しているからである。

また、九州各地には、
海外からの留学生や研修生、ビジネスマンも増え、人の往来も活発だ。
官民を挙げた外国人客をターゲットにした観光誘致も功を奏し始め、
各地の温泉や商業施設などの観光拠点で外国人を見かけることも増えてきた。

こうしてみると、
生産・流通・販売、サービス、教育に至るまで、
東京・大阪よりもむしろ地方のほうがグローバル化の比重が高まっている気さえする。

これから2011年を俯瞰すれば、
TPPやFTA、EPAなど自由貿易化への対応に関する議論が熱を帯びそうだ。
不可逆的に進むグローバル化とIT化の大波に対して、
まさにわが国の中小企業、生産者の対応が待ったなしに迫っている。

10年後の経営環境を見通す熱い志と冷静な思考が、今こそ必要になってくる。
新年を迎えるにあたり、海外事情を観る眼には
固定的な先入観ではなく、可能性とチャンスにも視座を構えておきたい。

この一年間、内外の経済活動に際し、
福岡商工会議所各課には、私も会員として大いにお世話になりました。
この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。

















