ホールサービスで、お店の繁盛は決まる
「ホールにしっかりした人材がいると違うよね!」
飲食店オーナー・店長・幹部の方々とお話しをすると当然のように返ってくる言葉です。
そういう意味で「ホールサービスで、お店の繁盛は決まる」と言っても過言ではありません。
しかし、現実は、その「ホール」でのサービスというのは、誰が教えてくれるのでしょう?
飲食店オーナーさま・・・皆が、悩んでいる一部ではないでしょうか。
飲食店を繁盛させるために必要なことは「美味しい料理を提供する」・・・それは当たり前です。
お客様は美味しい料理だけを求めて来店されるのでしょうか?
きっと美味しい料理に加えてお店の雰囲気、スタッフのサービスなどすべてがお客様を満足させるから繁盛店になるのではないでしょうか?
美味しい料理を作り出す料理人は、職人であり、サービスマンでは、ありません。
ちょっと、大げさな表現になりますが、日本では、いや日本人は、サービスに対して対価を払うという意識が、皆無に近いと思われます。欧米では、ホー ルスタッフの基本時給は、高くありませんが「チップ」という、食事代金とは別に、ホールの人が頂ける、インセンティブのようなものがあります。(「N・ Y」「L・A」のような都会で、ホールの時給は$6~$8です。)
この「チップ」の金額は、お客様が受けたサービスの満足度によって、大きく違ってきます。当然、サービスが悪ければ、「チップ」はもらえません。
食事代金の10%~15%が、チップとして、収入になります。
仮に4人のテーブルを持ち、1人当たりの食事代が$40として、4人で$120。
現在90円/$くらいですが、分かりやすく100円/$で計算すると12,000円の食事代に対して、チップで、1200円のオプション収入が得られるのです。
1日に、6時間働いたとして、15人を接客したとしましょう。
(例)
15人×4,000円=60,000円
↓
一日の収入=6,000円(食事代の10%のチップ)+自給600円×6時間=3,200円
↓
合計 9,200円×25日=230,000円
8時間でなく、6時間ですよ。
しかし、ちゃんとオチがあります。
それは、お客様が納得されないと頂けない、ハードルの高いインセンティブなのです。インセンティブ=出来高、野球選手の年棒更改でよく耳にする言葉ですね。野球も、成果を上げれば、給料も上がる。下がれば当然その逆です。
欧米のホールの人々は、毎日この緊張感を持って、仕事に励んでいます。より良い給料を得る為には、より良いサービスをしなければ食べていけません。おわかりでしょうか・・・サービスとお金は、比例しています。
このチップをお店から、出せとは言いません、ここは、日本ですから。
しかし、努力し、結果を出せるホールスタッフには、それ相応の対価を支払うべきだと思います。だからこそ、よりよい接客サービスが生まれ、売上げも比例して生まれます。
常に緊張感を持ってサービスを行うことは、お店の為、お客様の為、そして自分の為なのです。それが出来ないスタッフは、それ相応の・・・いや・・・極論ですが、給料を貰っていいのでしょうか?
話しを戻しましょう。
勘違いしないで頂きたいのは、上記のように、単純に日本でもチップ制を導入し、ホールスタッフのインセンティブとして活用すればいいという話ではありません。
料理人は、料理経験や腕次第で、望んだ給与が得られるという風潮が未だにあるのに対して、ホールスタッフの場合は、すごくいい待遇でも1000円~1200円/時給(福岡市内中央界隈)という状況です。業界のホールサービスに対する意識が低いと思われます。
1000円~1200円/時給という待遇は希です。
このクラスの時給は、店長クラスになってやっともらえる時給なのです。
(店長になってしまうと、バイトではなく社員になるパターンが殆どですが・・・)
ホールが、しっかりしていれば、料理の味を120%にも150%・・・いや200%に出来るといっても過言ではありません。
例えば、しっかりと教育を受けているホールスタッがいるとしての設定です。
2度目に来店されたお客様をホールがしっかり覚えていて、その方の好みや苦手な食べ物を覚えていたとします。
スタッフ:ようこそ、いらっしゃいませ。
お客様 :2人だけど・・・
スタッフ:はい、カウンターとテーブルどちらがよろしいでしょうか?
お客様 :じゃぁテーブルで。
スタッフ:お飲み物は、先日と同じく瓶ビールがよろしいでしょうか?
たった、この「ようこそ」と「瓶ビール」という小さな記憶だけで、お客様には、どれだけ好印象か!そんな事くらいで・・・!とお思いでしょうが、本当に大きく違ってきます。お客様が、“私の事を覚えているんだ“という印象を与えるという地道な積み重ね。そして、お客様を“記憶”するという 単純に思えるが、本当に意識がなければ 出来ない事です。
相当きつい事ですが、これが10人覚えられれば、100人覚えられます。100人覚えられれば、500人。これは、知能指数が云々ではありません。日々の努力が、当たり前になった時、必死が、通常に思えてきた時に報われます。私は、決して頭は良くありません。漢字も沢山知らないし、暗算も不得意です。(汗;)
しかし、約6年前 まだお店を経営していた頃のお客様の顔とオーダーされた料理・お気に入りの席、飲み物、忘れていません。不思議なもので、忘れられないのです。今でも全部とは、言いませんが500人以上のお客様の名前とお好みの飲み物は覚えています。これは、自慢などではなく、普通に覚えていくんです。これには、ちょっとした“コツ”があります。それを行っていけば、普通に覚えちゃいます。
“好きこそ物の上手なれ”とは、よくいったものですね。私は、この業界が“好き”だから、覚えなくては!とか忘れてはいけない!とかではなく、普通に覚えているのです。仕事を“好き”で、“楽しむ!”これが、一番のエッセンスではないでしょうか。
確かに、“好き”“楽しい”だけでは、仕事になりません。お金を頂戴するのですから。お金を頂いて、料理を出す。これに、「サービス」という計り知れない大きなオプションに対価があるのです。“これでいい“とか”そこまでしなくても“とか、ありえませんよ。商売ですから!”やり続ける”事です。考えて、考えて、悩みぬくのです。
よく耳にするお店のコメントがあります。「お年寄りからお子様まで、皆に好きになっていただけるお店を目指します。」「ゆっくりくつろいで頂ける空間を提供したい。」とか・・・もう、意味がわからなくなります。貴方のお店は、そんな幅広くやることが出来るの?と、疑問を通り越してます。それが、ラーメン屋さんだったりしたりしますよ。ラーメン屋さんで、「ゆっくりくつろいで・・・」どうすんの????でしょ!
お店のカラー(軸)をしっかり決めて、そこに枝葉をつける!ここを基本として、商売をしていかねば、お金をいただくお客様に失礼です。
また、ご存知の方、いらっしゃると思いますが、「レストランサービス技能検定」というのがあります。
実は、国家資格なのです。
下記のように、この全項目をマスターするべきとは、申しません。
ただ、これが、出きれば、必ず売上げは上がります。
- 注文の受け方(言葉遣い、姿勢)
- テーブルウエアーの扱い方、セッテイング、テーブルクロスの掛け方、ナプキンの扱い方
- 料理の出し方、下げ方
- 飲物の適切なサービスの仕方(種類と勧め方)食前酒、食中酒、食後酒
- デザートのサービス(コーヒー、紅茶まで含む)
- 宴会サービスの基本について(ブライダルも含む)
- ワインサービスと管理の仕方
- 苦情処理
- 顧客の創造と売り上げ増を図るサービス
- 原価意識と管理
しかし、この中から、私が上げる最低条件は、
- 挨拶の仕方
- お客様ご案内の仕方
- 接客にふさわしい言葉遣い
- 身だしなみ
- 待機の姿勢注文の受け方(言葉遣い、姿勢)
- 料理の出し方、下げ方
- 飲物の適切なサービスの仕方
- 顧客の創造と売り上げ増を図るサービス
この8つが、基本中の基本です。
この8つをお店の“カラー”に合わせて、しっかり基本を構築して行く事。これが、大切なのです。
これが、出きれば、必ず売上げは上がります。
しかし、“マニュアル通り”マスター出来たからといって、前記で申し上げたように、“必ず”では、ありません。勘違いしないでください。これを“店のカラーに合わせてマスター”するから、売上げが上がるんです。これをマスターするという事は、至難の業ですよ!ですから、客観性を伴い状況判断し、お店のカラーの構築・サービスの徹底・顧客管理をしっかりと営んで行くのです。















