子供たちへ「泳いでいる魚」の姿を伝えたい 長崎クリエーション
JR長崎駅から南へ伸びる国道499号線を車で飛ばすこと約40分、長崎の市街地と南端野母崎の中間点、布巻町に有限会社長崎クリエーションはある。
布巻町は、古くは布巻村と呼ばれる山際の小さな集落で、2005年に長崎市へ編入するまでは、西彼杵郡三和町の一部だった。
長崎クリエーションは、2006年にいりこの加工製造ラインを造る機械器具メーカーから独立した若い企業だが、林田照代社長が日本全国を飛び回って魚のせんべいやかりんとうを拡げている元気の良い会社だ。
地域の加工場から仕入れた色々な魚で、原料そのまんまの珍味を作っている。例えば「いりこせんべい」の原料名を見てみると、「いりこ」の一言が記載されている。ご年配の方から子供たちまで安心して食べることができる、まさに「自然食品」を作っている企業である。

しかし、漁業の就業者数や経営体数は全国の約8~9%を占めており、1世帯あたりや、1人あたりの収入は決して高くない。
一方で、長崎県水産部の資料によれば、漁労支出の26%を、漁船を動かすために使う燃油代が占めており、近年の原油上昇トレンドや投機による油価の不安定化により、個々の規模が比較的小さい長崎県の漁業者の経営を揺るがしている。
この様な状況下で、長崎県水産部では、2006年から2010年にかけて、水産業振興基本計画の実践に努めてきた。重点プロジェクトの1つに「長崎らしい水産加工による地域の活性化」がある。
長崎県の水産業の特性である「優良で多品種な魚介類」を利用した水産加工業を育成し、水産業の付加価値向上を図るもので、4,203キロメートルにも及ぶ変化に富む海岸線を保有する長崎県ならではの、魚種の多様性とその多様さがゆえに出荷の難しい多くの規格外魚があることを想起させる。

相談を受けたのは、「腹の割れたいりこは価格が下がる、これをせんべいにすれば、付加価値を上げることができる。また、漁の際には他にも出荷できないイカや太刀魚などがたくさん網にかかる、こういったものも加工してせんべいやかりんとう等のおやつにすれば、出荷することが出来る」、そういう話だった。
林田社長と、社長の夫で水産加工品の生産ラインの設計開発を事業としている隆氏のもとには、魚価の下落と燃油代の高騰にあえぐ漁業者の声と、一方で「歯が悪くていりこが食べられない」といったお年寄りの声が届いており、これをきっかけに林田社長は、いりこ等の規格外品を使ったせんべいの開発に取り組んだ。
炭火で焼いた「いりこ・あご」は、魚臭さが薄れ、うま味成分であるアミノ酸が増し、味わいのある商品に仕上がった。林田社長は、この自然そのままの商品を、大人たちだけでなく、子供たちが魚のことを勉強しながら、食べやすい形で提供する「食育」に役立てることができればと考えたのである。
忙しい親たちが、子供たちに魚の泳ぐ姿を見せることがなかなか出来ない今日、魚は切り身や刺身で泳いでいるのではない、そのまんまの姿を見せることができる、そういった思いで当社は、子供向けの「珍味」の開発に取り組んでいる。
子供たちの日ごろ食べているスナック菓子から、無駄な手を加えない、無添加の「珍味」に置き換えてもらうことで、自然の味を子供たちに伝えていきたい、そういう思いもある。

今、林田社長は、各県の百貨店催事や展示会等のイベント、各種小売業との商談に飛び回っている。
また、子供たちに向けて、長崎市内の学校給食にせんべいやかりんとうを提供したり、高校生の販売実習を行ったりしている。その間に、テレビや雑誌、新聞の取材等も受けている。(参照:長崎海味道 店長日記)
長崎クリエーションは決して大きな会社ではないが、その動きはとても力強い。海洋国と古くから言われてきたわが国の、その海の宝である魚とその魚を守りながら生きている人たち、この会社はそんな文化を伝えていくために生まれてきたのではないか、筆者は、そう思う。
長崎クリエーションは、2006年にいりこの加工製造ラインを造る機械器具メーカーから独立した若い企業だが、林田照代社長が日本全国を飛び回って魚のせんべいやかりんとうを拡げている元気の良い会社だ。
地域の加工場から仕入れた色々な魚で、原料そのまんまの珍味を作っている。例えば「いりこせんべい」の原料名を見てみると、「いりこ」の一言が記載されている。ご年配の方から子供たちまで安心して食べることができる、まさに「自然食品」を作っている企業である。

(当社商品と林田照代社長 いつも 元気いっぱい)
長崎の漁業は今
長崎県は、著名な観光地であるとともに、全国有数の水産県である。2007年の農林水産省「農林水産統計」によれば、その生産高は年間約32万トン、金額にして約1000億円であり、この数字は全国の6.6%を占め、県別では北海道に続いて全国2位となっている。しかし、漁業の就業者数や経営体数は全国の約8~9%を占めており、1世帯あたりや、1人あたりの収入は決して高くない。
一方で、長崎県水産部の資料によれば、漁労支出の26%を、漁船を動かすために使う燃油代が占めており、近年の原油上昇トレンドや投機による油価の不安定化により、個々の規模が比較的小さい長崎県の漁業者の経営を揺るがしている。
この様な状況下で、長崎県水産部では、2006年から2010年にかけて、水産業振興基本計画の実践に努めてきた。重点プロジェクトの1つに「長崎らしい水産加工による地域の活性化」がある。
長崎県の水産業の特性である「優良で多品種な魚介類」を利用した水産加工業を育成し、水産業の付加価値向上を図るもので、4,203キロメートルにも及ぶ変化に富む海岸線を保有する長崎県ならではの、魚種の多様性とその多様さがゆえに出荷の難しい多くの規格外魚があることを想起させる。

(長崎県水産部ホームページより 「長崎らしい水産加工による地域の活性化」抜粋)
長崎クリエーションと漁業
筆者が林田社長に初めて会ったのは約2年半前、2008年2月のことである。相談を受けたのは、「腹の割れたいりこは価格が下がる、これをせんべいにすれば、付加価値を上げることができる。また、漁の際には他にも出荷できないイカや太刀魚などがたくさん網にかかる、こういったものも加工してせんべいやかりんとう等のおやつにすれば、出荷することが出来る」、そういう話だった。
林田社長と、社長の夫で水産加工品の生産ラインの設計開発を事業としている隆氏のもとには、魚価の下落と燃油代の高騰にあえぐ漁業者の声と、一方で「歯が悪くていりこが食べられない」といったお年寄りの声が届いており、これをきっかけに林田社長は、いりこ等の規格外品を使ったせんべいの開発に取り組んだ。
炭火で焼いた「いりこ・あご」は、魚臭さが薄れ、うま味成分であるアミノ酸が増し、味わいのある商品に仕上がった。林田社長は、この自然そのままの商品を、大人たちだけでなく、子供たちが魚のことを勉強しながら、食べやすい形で提供する「食育」に役立てることができればと考えたのである。
【いかせんべい】~いかのまんまの味と姿が活きている~
明日へ向けて 農商工連携
前節で述べた、林田社長と筆者を交えた打合せの続きは、「子供珍味」に落ち着いた。他の地域にもある、一般的な魚のせんべい等とどこが違うのか、考えた結果である。忙しい親たちが、子供たちに魚の泳ぐ姿を見せることがなかなか出来ない今日、魚は切り身や刺身で泳いでいるのではない、そのまんまの姿を見せることができる、そういった思いで当社は、子供向けの「珍味」の開発に取り組んでいる。
子供たちの日ごろ食べているスナック菓子から、無駄な手を加えない、無添加の「珍味」に置き換えてもらうことで、自然の味を子供たちに伝えていきたい、そういう思いもある。

【長崎海味道ホームページ】~当社の全てが詰まっている~
今、林田社長は、各県の百貨店催事や展示会等のイベント、各種小売業との商談に飛び回っている。
また、子供たちに向けて、長崎市内の学校給食にせんべいやかりんとうを提供したり、高校生の販売実習を行ったりしている。その間に、テレビや雑誌、新聞の取材等も受けている。(参照:長崎海味道 店長日記)
長崎クリエーションは決して大きな会社ではないが、その動きはとても力強い。海洋国と古くから言われてきたわが国の、その海の宝である魚とその魚を守りながら生きている人たち、この会社はそんな文化を伝えていくために生まれてきたのではないか、筆者は、そう思う。
(当社ホームページより~じゃがいもを含めた新たな取組みも生まれつつある)



















