文化と社会とITの融合を担い、お客様が主役となるシステム開発を目指す (株)Fusic 納富貞嘉さん

文化と社会とITの融合を担い、お客様が主役となるシステム開発を目指す (株)Fusic 納富貞嘉さん

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起業 地域力連携拠点事業

株式会社Fusicの納富貞嘉さんは、九州大学大学院在学中に学友の浜崎陽一郎さんと2人でシステム開発事業を起業し、大学院修了後に九州大学発ITベンチャー企業である株式会社Fusicを設立されました。『文化と社会とITの融合を担う』という考え方のもと、お客様が主役となるシステム開発を目指すと同時に、優秀な人材が集まる会社を目指されています。

-九州大学発ITベンチャーということですが、創業の経緯を教えてください。

2003年に九州大学の大学院を修了してすぐに会社を作りました。大学院の時には他の学生と同じように就職活動をしました。その時は就職氷河期だったんですが、外資系のコンサルティング会社や外資系のIT企業、大手電機メーカーなどから内定をもらうことが出来ました。

一方で、当時は大企業でも大変な時代でした。大企業の倒産などを目の当たりにしてると、大企業に就職しても決して安泰ではないんだなと感じました。また、大学院の時は情報系の専攻だったので、先輩のほとんどは大手電気メーカーやIT企業などに就職していました。入社して2、3年目の先輩がリクルーターとして研究室に帰ってきて、話をする機会があったのですが、嫌な上司の話や仕事の愚痴なんかを言うばかりで、企業で働くことにあまり魅力を感じませんでした。

それだったら皆が生き生きと働けるところを自分で作ってみてはどうだろう、と思ったのが最初のきっかけですね。 大学院の時に現在の副社長の浜崎と2人で事業を立ち上げたんですが、彼が大学院の時に研究した認証関係の技術を基にビジネスにチャレンジしました。結局、これは全然ダメでしたが・・・。

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-創業した時はどのような感じでしたか?

2003年3月に大学院を修了して現在の株式会社Fusicを設立したのですが、2006年までの3年間は会社をやりながら、大学で研究員としても働いていました。九州大学は現在、全学共通のICカードが導入されているのですが、安浦寛人教授(現九州大学副学長)が担当されていて、僕らはそのプロジェクト立ち上げの中心的メンバーだったんです。ですから、朝から夕方までは大学の仕事をやって、夕方以降に自分の会社の仕事をやっていました。

-二足のわらじというのはかなり大変でしたよね。

本当は1年で辞めようと思っていたんです。でも、プロジェクトの区切りのところでもう1回やってくれというような形で3年続きました。実際には大学の仕事は夕方までと言いながらも、忙しい時期にはガッツリ働いていたんですね。時には徹夜も。 それまでも会社の売上は上がっていたんですが、寝る時間を削ってやっているというのが実態だったので、3年目にはさすがにもうこれ以上続けられなくなりました。ですので、研究員を辞めて自分の会社に専念することにしました。

-会社だけに専念してからはどうでしたか?

大学の研究員と兼任している最初の3年は副社長の浜崎と2人きりでやってました。研究員を辞めてからは社員を2人採用し、それまでは九州大学の施設を事務所として使っていましたが、中央区に事務所を構えて4人体制にしました。そして、お客様のニーズを聞いて、そのニーズに合わせて最適な提案をさせてもらって、見積もりをして、作るというスタイルでEC(エレクトロニック・コマース、電子商取引)のシステムやCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント、顧客関係管理)など社内の業務システムを開発していました。

-最初はどうやって仕事を取ってこられていたのですか?

色々な方から紹介してもらいました。最初の頃の仕事は人脈の中からでしたね。学生時代から色んなところに行ったりしていたので、色んな方と知り合うきっかけがありました。
皆よく紹介をしてくれたりしたので、ありがたい限りです。あとは、一度仕事をした会社からも再度依頼を頂いたりとかですね。

-ヒト、モノ、カネなどの経営資源はどのように確保されましたか?

資金については、最初は確認株式会社の制度を使おうと思いました。かと言って、1円で作るのも何なんで、学生の時から必死に働いて2人で250万円貯めて、その250万円で株式会社を作ったんですね。その後、2005年に資本金を1,000万円に増資しました。
(注:確認株式会社とは中小企業挑戦支援法に基づいて認められた最低資本金制度(1,000万円)の規制を受けない株式会社のことで、会社法の施行により2006年に廃止された。)

社員は友人の紹介で何人もの方にお会いして、いいなと思う方を採用しました。

-それでは、経営資源を確保するのにはそんなに苦労はされていないということですか?

おカネについては忙しくさせてもらっていたので、そんなに苦労はしていないし、サーバーなどのモノについてもそんなに必要なかったですね。

でも、ヒトに関しては友人から紹介してもらいましたが、簡単に採用したわけではなく時間をかけて採用してきました。仮に僕が仕事を探していて、数人の会社で働くか?って言われたらクエスチョン(疑問)ですので、ベンチャーにとって人材の確保は大変なことであり重要なことであると感じてます。でも、幸いにして大学の後輩が入社してくれたりしたので、非常に恵まれていると思います。

-Fusicという会社名の由来を教えていただけますか?

会社を作っていく中で、ただお金儲けしますとかだけでなく、社会とか文化とかも大事にしたい、という思いから、Fusion of Society, IT and Culture(文化と社会とITの融合を担う)をとって社名にしています。

当然お客様との付き合いや地域社会とのかかわりなども考慮に入れながらやっています。
ITというのは当然僕らが主軸としているところで、カルチャーというのは、なかなか難しいんですけども、ただ会社が発展すればいいというのではなく、仕事を通して、会社を通して豊かな人が育って欲しいという思いがあるんです。優秀な人が育っていく環境には文化というのが当然大事だと思いますし、文化を発信していきたいと思うんです。

取り組みとしては、会社の中で勉強会みたいな形で読書の発表をして、教養を身に付けようとしたりしています。また、社員旅行では、直近では世界遺産を見に行ったり、台北の世界4大ミュージアムの1つと言われる故宮博物院に行ったりとか、そういった文化も通して成長してくれればいいなと思って、社員旅行先を選んだりしていますね。

-社員にとっては、恵まれた環境ですね。

会社として社員がいい環境で働けるように、ということで色々やっています。

オフィスなんかも、椅子とか10万円位するものなんです。それはずっと座って仕事をするので、快適であるべきと思ってやっています。モニターとかも結構みんな大きいんですね、そしてマルチディスプレイとかも普通に使ってますし、パソコンに関しても欲しいと言われたら提供していますね。そのあたりの開発環境というのは惜しまずに提供していると思います。

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他にも東京で勉強会があるから行きたいと言われたら、きちんとフィードバックしてね、ということで会社が全額を負担して行かせています。社員のスキルアップなどにつながるようなことには、お金も時間も惜しんでいないです。仕事が忙しいからダメということはほとんどないです。

福岡で勉強会があるから行きたいと言われたら、仕事として業務時間内に行っていいと言っていますし、勉強会とかはどんどん出しています。書籍についても、5,000円以下であれば自由に買って会社に請求していいと言っています。

-勉強会はどれくらい行かれているのですか?

人によって偏りがあるんですけど、行っている人では月に2回位は行っています。必ずしも業務時間内だけでなく、仕事が終わった後とか休みの日もありますので、月4、5回あるかもしれません。基本的には社員から行きたいと言われるほうで、会社から行きなさいと言うことはあまりないですね。

-積極的な社員はどんどん応援するという感じなのですね。

はい、そうですね。

-システム会社というのは福岡にもたくさんあると思いますが、他の会社との違いや独自の強みみたいなところはどういうところにありますか?

技術力としては高いものを持っていると思います。社員が色んな方向に勉強してくれるというか、好奇心旺盛な人が多くて、方々で活躍をしています。

たとえば、ITの業界ってコミュニティみたいなものがあるんですね。それぞれのコミュニティにうちの社員がちょこちょこ顔を出して情報にアンテナを張っていて、最新技術とかを会社にフィードバックしたりしています。それで最新情報なども早く入手出来ているというところがあります。

あと会社としては、チームワークは結構いいと思うので、お客様からスピードを求められてもある程度応えられると思います。

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その他には提案力とかをご評価いただくことが多いですね。お客様が困ってらっしゃることをヒアリングした後に出てくる提案とかで褒めていただくことは結構多いです。

Webのシステム会社は福岡にも多いと思うんですけど、僕らは開発だけでなくサーバー管理とかサーバー関連の技術も結構持っていると思います。

例えば、通販とかになるとCMを打つとワーっとアクセスが来たりします。それへの対応とか、データの保持の仕方とかも含めてご提案ができるというのは強みだと思うんです。インフラ構築から全てやってくれと言われた時に、負荷分散とか、障害時のシステム的な対応なども含めて設計ができます。つまり、上モノだけを作るのではなくて、下の方も対応できるというのは多分強みだと思いますね。

決して私どもはデータセンターを持っているわけではないので、データセンター自体は提案しないんです。だけど、データセンターにおける設計について、お客様がこういうふうにしたいと言われた時に、ここのデータセンターはいくら位かかって、こちらではいくら位かかると。そしてデータセンターにおいて、僕らはこういう設計で、こういうサーバー配置で、こういうネットワーク構成でやることによってリスクを分散したりとか、負荷分散をしたりとか、障害時にこうやったりできるとか、そういうところまで含めて提案していきます。

-開発するだけではなく、その後の運用まで考慮できるということですね。

そうですね。

-分野的にはどの分野が中心ですか?

Web関連が多いです。最近やった通販のシステムも結構大規模なものなんです。Web系と言っても、ただのホームページではなく裏側の在庫システムとのつながりがあったりとか、バッチ処理もあったりとかで結構大変なんですね。

当然ホームページとかもあります。業種とかは特化していないですね。しかし、最近では特化するというか専門性を高める必要性も感じています。

-セキュリティやWebは大学院の時からされていたのでわかるんですけど、在庫管理などのスキルはまた別ですよね。そのあたりのスキルはどうやって身に付けられたんですか?

勉強して身に付けました。あとは経験だとか、お客様を通じてですね。基本的にはお客様のニーズを聞いて、それを解決するように当然勉強したりとかお客様から教えていただいたりとかしながら、そのあたりの知識を身につけていきました。

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-ホームページを見せていただくと顧客は官公庁、大企業が多いようですけど、中小企業向けの開発などもされていますか?

もちろん中小企業もやっています。ベンチャー企業などグーンと伸びている時はシステムが追い付いていないことが多々あります。かつ、事業が伸びているのは普通でないことをやっているからであって、独自のやり方をやっていて他ではマネできないというか、汎用化されたパッケージのシステムとかでは対応できないことも多いんです。そういう独自のやり方に合うシステムというのが世の中にあるかというと、当然なかったりするので、独自のやり方に合ったシステムを作ってくれ、みたいなことも対応できると思うんです。伸びているベンチャーとか、中小企業とか、ニッチな産業向けのオーダーメイドのシステムを設計というのは大いにメリットを提供できると思います。

-会社を作って良かったと思うのはどのようなところですか?

楽しいですよ。多分すごい自分にも合ってるんだろうなと思うんですけど、企業で働いた経験がなく比較対象がないので、よく分からないです。多分企業で働いていたら、それはそれでメチャクチャ働いて、がんばって楽しんでいると思います。

当然、つらいこともありますけど自分達で会社をやると決めたので、それで頑張るしかないわけで、一生懸命やってる中で楽しんでやっています。例えば、社員が成果を出したりとか、生き生きと働いているというのが嬉しかったりとかしますね。

会社を作ろうと思った時、働いている人が生き生きしている会社を作りたいと思っていたのですが、今そういう会社になってるような気がしてます。そういう意味では会社を作って自分でやってみて良かったなと思ってます。

まだまだというところは多々あるんですけど、こういうふうな会社にしたいという思いの方向にベクトルが向いてて、この先頑張ったら作ろうとした会社になれるし、もっと強い会社になれると思えるのは、ありがたいことだと思います。色々な方々が応援してくれるのも非常にありがたいです。

-今後、力を入れていく方向はどういうところですか?

Webやホームページって言うと、表面の見えているところだけに焦点が当たりがちですが、EC(エレクトロニック・コマース)になった途端に裏側には在庫管理だったり、顧客管理だったり、社内の業務フローとかが絡んでくるんですね。ですから、一貫して全部をやれるようになりたいと思います。最近話題のクラウドなんかも、今大手と連携して実証などを行い、ビジネス化を進めている所です。

ホームページなどの表面の見えているところだけだと、ライバルも多々いると思うんですね。そうした時に、ある程度業務知識を持って、提案もできる人でないと生きていけないと思ってるんです。

-今後の予定や目標を教えてください。

4月になって新入社員も入るんですけど、組織としてもうちょっと変革しようと思っています。今までは受託開発がメインでやっていましたけど、この1年くらい自社のサービスをずっと強めていこうと取り組んできたんですね。

例えば、クラウド関連のビジネスであったり、アンケートサービスというのをやってきました。キューデンインフォコム(九州電力グループ)と組んでやっている『Hearcon(ヒアコン)』というアンケートシステムでは、会員が九州に2万人近くいますし、自分たちで持っているアンケートシステム『MatchAsk(マッチアスク)』もあります。

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http://hearcon.com/business/homes/index

これらのサービスがだんだんと収益を稼ぐようになってきたので、来年度4月以降は新しい種をどんどん蒔いていこうかなと考えています。

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http://matchask.jp/

例えば、今注目しているのは、医療の分野へのサービスです。 今までは売上の中で受託開発が大半を占めていました。しかし、受託開発では景気や季節にも左右されるので、経営としてはリスクになりますし、労働集約型というのは否めないので、そこから脱却するためにも自らのサービスを立ち上げていくような組織を作って、4月以降そこでがんばってみようと思ってます。

これらは誰でも出来ることでもないと思っています。僕らは3年位いろんなシステムを作ってきた中で人も組織も育ってきたし、技術も蓄わってきたと思ってます。あと当然人脈やお金、さっき言ったヒト、モノ、カネみたいなところが新しい分野でチャレンジするに当たってようやく揃ってきた と思ってます。

1年前だと早すぎたと思うし、1年後だとちょっと遅いんじゃないか・・・今は最適なタイミングだと思っているので、自らのサービスを立ち上げるという動きをやって行きたいと思います。今考えていることもいくつかありますし、その中で全てをやれるだけの経営資源はないので、取捨選択して1年くらいのうちに本気でというか死なない程度のバクチを3回くらい打ってみたいなと思っています。

-順調そうですね。

決して順風満帆ではなかったと思いますけど、いろんな方々の応援とか支援というのは、本当にありがたいなと思います。だからこそちゃんとやらないと、と思いますし。とはいえ、今回リーマンショックなどの影響が全くなかったかというと、当然影響は皆無ではないですね。お客様の財布の紐が固くなったと思うし、今までずっと発注していただいていたお客様も合い見積もりを取られていたりとかは当然ありますし・・・。でも、戻ってきてくれるというのが今のところの実感ではありますね。

景気というのは正直心配していないというか、いずれ戻るだろうと思っているんです。でも、これから間違いなく来る流れというのは、10年も20年も前から言われていますけど、オフショア(システム開発などを海外の企業に委託すること)みたいな流れは止められないと思うんですね。同じことを半分とか3分の1位の値段でやる人たちが多々世界の中にはいて、下手をすると日本人よりも圧倒的に優秀だったりするわけですから。そして、ITは間違いなくコモディティ化して行くと思うんです。だからこういう流れに対しては、提案の力だったり、業界の知識とか、あと日本人の強みとしてあるのは多少ここ10年20年豊かだったので、遊び心みたいなものがあるような気がするんですね。こういった強みがポイントになると思いますね。

-将来、上場したいというのはあるのですか?

創業当時は上場、上場と言われた時期なんですね。色んな人にも聞かれますし、いまだに自分でもよくわからないというのが正直な気持ちです。でも、上場は決してゴールではなくて、会社として目指したいのは優秀な人が集まる会社にしたいなーとは思っています。
地の利としては、福岡は恵まれたところにあると思っていて、九州にはおそらくは日本の人口の10%位いる中で、日本にいる優秀な人の10%位は九州から輩出していると思うんですよ。でも、悲しいかな全部東京に集まっていると思うんですね。そういう九州から出て行ってしまう人たちが活躍できるフィールドみたいなものが提供できればなーと思いますね。

アメリカがなぜ強いかというと例えば、東ではニューヨークがあって、ボストンがあって、シカゴもあって、西ではロスがあってシリコンバレーもあってシアトルもあってとか、色んなところにそれぞれの強みを持っているのが、すごいと思うんですね。

でも、残念ながら日本は東京に完全に一極集中していて、一部関西圏にちょっとという位であって、そこには雲泥の差があると思うんですよ。でも、僕らの業種というのは場所は関係なく戦えると思ってるんですよ。だからこそ、ここを拠点に優秀な人が集まる会社を作りたいと思っていますね。

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-東京にオフィスを作られていますよね。どのような目的で作られたのですか?

やっぱり商業の中心というか、お金が溜まるところは東京じゃないですか。だからそこに身を置くことは、営業拠点としては大いにありだと思うんですね。今、うちの売上の3、4割は東京の仕事なんですね。

福岡という場所は開発の拠点としては気に入ってますし、働く場所としては好きですけど、商売の相手先が福岡である必要は決してないと思っています。当然、上海なんか近いですし、韓国なんかは日帰りできるわけですから海外であっても全然構わないと思います。

-会社は福岡にあって、仕事は東京から取ってきて、福岡で開発していこうということですか?

東京よりも優秀な仕事をすれば、仕事は当然福岡に来るでしょうし、そうすると福岡にも仕事が生まれて、ということになります。残念ながら、多くの福岡のIT企業は東京の下請けみたいになっている企業が多いと思うんです。ですけど、僕らの場合は、強みでもあるんですが、お客様と直につながっているんですね。間にコンピューターメーカーなどが入っているわけではないので、お客様と直接やりとりをすることによって提案力がついたりとか、強みが発揮できてるのかなと。

福岡に多いのはコンピューターメーカーなどの完全な下請けで、単価も決められて、利幅すら上から調節されて。生かさず殺さずでいながら、どこかの段階でオフショアとかでパコ~ンと切られたりとか・・・ 。そういうのって、多分精神衛生上も良くないですね。
僕らはそこは目指していないです。

-将来の目標を教えてください。

優秀な人が集まる会社、福岡を拠点として世界に発信していく、要は世界とビジネスをやっていきたいと思っています。それを成し得れば、福岡や九州とかいう括りではなく、優秀な人は集まってくると思うんですよ。

【レポーターのコメント】
システム開発会社の場合、技術力が高く最新技術にも精通しているというのは当然強みではありますが、ともすると最新技術を活用したシステムを開発したいという気持ちが出てきますし、技術志向に走りがちになってしまうところもあると思います。
しかし、当社の場合、開発だけでなくその後の運用まで見据えて、お客様の視点でシステム設計・開発を行えるということが顧客からのリピート受注につながっているのではないかと思います。

納富さんは経営資源の中でもヒトの重要性を強く認識され、社員の採用においても十分に時間をかけて検討し、採用後も社員が生き生きと働ける環境作りや社員の成長を支援するための取り組みに力を入れるなど、社員を大事にされているということが伝わってきました。

技術者の場合は特に、働く上でのモチベーションの源泉は必ずしも賃金だけではなく、いかにスキルアップを図れるか、いかに良い開発環境で快適に仕事ができるかということも大きな源泉になると思います。納富さんはもともと技術者であるだけに、そのあたり取り組みがうまいなと感じました。

一方で、もともと技術者であった納富さんがしっかりとした経営についての考え方をお持ちなのは、積極的に経営者などの集まりなどに参加されていて、そこで他の経営者などから経営に関するスキルも身に付けられてきたのではないかと思います。

日本経済の成長と活性化には、新しい技術やビジネスモデルを有し、大きなビジネスリスクをとって新規事業に挑戦するベンチャー企業の創出・成長が不可欠であると言われています。 そのため、九州大学でも起業家精神に富む人材育成などを目的とした「起業家セミナー」という全学共通の講義も数年前から行われています。

納富さんには、「優秀な人材が集まる会社」というだけでなく、ぜひ起業家を目指す学生の目標となるような会社を目指して欲しいと思います。

添付資料(印刷用にご利用ください)

大串明子

レポーター:大串 明子(おおぐし あきこ)

中小企業診断士、1級販売士、経営学修士(MBA)

外資系コンピューターメーカーでコンサルティングやシステム構築に携わり、その後、投資会社で経営管理実務を経験。2008年に独立・開業し、現在は経営コンサルタントとして活動中。事業計画、経営革新計画の策定、創業支援などを中心に中小企業の支援を行なっている。
株式会社Fusic

福岡市中央区大名2-4-22
新日本ビル9F
TEL:092-737-2616

業務内容:
システム企画・設計、Webシステム・モバイルシステム開発、ASPサービス、クラウドコンピューティング、セキュリティ事業、ITマーケティング

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