株式会社ドゥマンは楽天、Yahoo!、AmazonJapan等7つのサイトを通し、オリジナルスイーツや流通量の少ない希少なフルーツや野菜など約1600品目販売しており、月間約6万件の受注を誇る「オーガニックサイバーストア」を運営する株式会社です。今回は当所主催の商談会のため来福された株式会社ドゥマンの代表取締役社長の池田さんにお話をうかがいました。
「オーガニックサイバーストア」とは?(http://www.organic.co.jp/) 月間約6万件の受注を誇るオンライングルメストア。 1998年9月にサービスを開始し10年でメルマガ会員数約100万人、モバイル会員数約15万人、登録商品数約1600品に成長するとともに、オリジナルスイーツや流通量の少ない希少なフルーツや野菜などの食品を販売をしており、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」において「2008年上半期ランキング 総合第1位(楽天市場)」、「2008年年間ベストストア食品部門第1位(Yahoo!ショッピング)」を受賞するなど、顧客から高い支持をえています。
―はじめまして、本日は、どうぞよろしくお願いいたします。御社は、楽天さんやアマゾンさんなどのショッピングモールに出店されていて、販売力に定評があるとお聞きしております。まずは、御社のビジネスモデルをお伺いできますか?
私は、当社のサイトを「スポ根グルメ」サイトだと思っているんです。
― スポ根グルメ・・・ですか?
我々のサイトを見ていただくと、楽しいでしょう?商品紹介の独特の言い回しであったり、写真の見せ方であったり。「どーんと」とか「たっぷり」などの言葉が数多くでていて独特のノリがあると思うんです。だから、「スポ根」(笑)

― たしかに、サイトを拝見すると楽しいし、写真を見ていると美味しそうで、ついつい買っちゃおうかな・・・という気持ちになりますね。
消費者にとって、買い物、ショッピングは楽しいもののはずですし、その楽しさを演出する、ということを徹底しているのです。それが、商品紹介の独特の言い回しであり、写真での見せ方など、当社ならではの演出を取り入れているということです。そういう点では、テレビ通販の楽しさや面白さとカタログ通販の多くの商品を見せるという機能の中間に位置していると捉えています。
ビジネスモデルということでは、我々のビジネスは、小売でもありメーカーでもあると捉えています。
まず、小売業という面から見ると、当社のサイトではイオンさんやイトーヨーカ堂さんなどの大手流通業が扱っている商品の販売はしていません。私は、流通には二つの流れがあると考えていて、ひとつは、大手流通業が扱っている商品であり大量ロットの流れ、もうひとつは中小ロットの流れです。当社のサイトなども中小ロットの流れです。これらは全く別物ととらえて、商品やプロモーションを考えています。
次に、メーカーという面ですが、もちろん、メーカーといっても生産設備や在庫をもつということではなく、機能面ということですが。つまり、商品開発や商品の企画を考えるという意味でのメーカー機能ということで、実際の商品はパートナー企業さんに製造していただいています。商品内訳で言うと、自社開発商品・PB商品が7割、残りの3割がメーカーからの仕入商品という状況となっています。
― 現在、会員登録数はどれくらいですか?サイトには100万人のショッピングサイトという言葉がありましたが。
今は、約130万人の方に登録いただいています。この1年間で、登録会員数が30万人、増えました。当社の取扱商品の特性上、「売りに行かないと売れない」と考えていますので、会員獲得にはかなりの投資とエネルギーを注いでいるほうだと思います。具体的な数字は出せませんが、インターネット上での広告などもかなり出稿しているほうではないでしょうか。
― なるほど。販売力を支えているのは会員数ということですね。ところで、御社はネット通販を手がけられて11年ということですが、ネット通販といわゆるリアルの店舗との違いをどのようにとらえていらっしゃいますか?
ネット通販とリアルの店舗は、まったく別のものと考えるべきです。ですから、売れ筋商品や人気商品は、当然、違います。当社のサイトで人気があるのは、このサイトでしか買えないもの。たとえば、今はちょうどクリスマスケーキの予約の真っ只中ですよね。百貨店などでは、いわゆる有名パティシエとのコラボ企画のクリスマスケーキを販売されていて人気があります。ですが、当社のサイトでは、そのような商品はあまり人気がありません。それよりも、クリスマスのリースの形になっていたり星形であったりというものが人気があって、11月中に1万件以上の予約が入っている状況です。
クリスマスの次はお正月ですが、おせち料理の3段重のうち2段はおせち料理が入り、残り1段は今年人気があったスイーツが入っている、という商品が人気となっています。このようなクリスマスケーキやおせち料理なども、当社が商品の企画をして、パートナー企業とともに商品化をし、パートナー企業で生産しているものです。
― なるほど。たしかに、小売店舗では見かけることがない楽しい商品ですよね。このサイトでしか扱っていないということが人気の秘訣なのですね。だからこそ、自社開発商品の割合が高いのですね。そのほかの人気商品には、どのようなものがありますか?
当社の取扱い商品のなかで、鉄板といわれている商品、つまり確実に売上が見込める商品は、スイーツと訳ありグルメです。昨年は、タラバガニを16トン販売したんですよ。訳あり、といっても、カニの足が折れているだけですから、味には全く影響がないんですよね。それをドーンとセットにしたら爆発的に売れて、その結果が16トン。そのためかどうかはわかりませんが、日経新聞では「ワケあり商品の大手」と紹介されました。
―16トン、すごいですね。ワケあり商品は、何品目くらいあるのですか?
400品目程度ですね。チーズケーキなどのスイーツの端、割れチョコなど、いろいろありますよ。もちろん、味に問題があるわけではないですし、ワケありだからこそ、チョコをどっさり1キロ、ケーキをたっぷり1キロ、のように大量にドーンとまとめてという楽しみ方ができますよね。

―販売がキロ単位なんですね。そんなにどーんと買って、皆さんはどうなさっているのですか?
ご近所の方で分けるとか、職場でみんなで食べるとか、いろいろな形で楽しんでいただけているようですね。割れチョコのご注文が会社名ということも、けっこう多いですよ。
―なるほど、これも楽しさのひとつですね。
そうです。当社のサイトで扱っているスイーツやカニなどの商品は、食品とはいっても必需品的な食品ではありません。いわばグルメ食材ですよね。必需品ではないからこそ、サイトでの表現にも楽しさや驚きが必要なのです。商品がよければ売れるとか、ネットショップを出せば売れると思っている方がおられるかもしれませんが、そういうものではありません。売るためには、やはり、それ相応の取り組みが必要になります。
―それ相応の取り組みとは、具体的にはどのようなことでしょうか?
そうですね。たとえば、サイトの見た目の楽しさやキャッチコピーなどもそうですよね。ただし、当社の場合、「商品ありき」ではないんです。商品があって、これをどうプロモーションしようか・・・と考えるのではなく、まず、シーズンや他の商品などから、この時期にどのようなプロモーションすれば、お客さんが買おうと思うかを考え、それに合った商品は何かということを組み立てていきます。つまり「商品あってのプロモーション」ではなく、「プロモーションあっての商品」なんです。
あと、価格も大事ですね。メーカーさんやものづくりをなさっている方々の場合、こういう材料を使っていて、これだけ手間ひまかけてつくっているから高いとか、この価格です、と言われるケースがあります。作り手のこだわりですよね。それも、大事だし否定はしませんが、それを工夫してある程度の価格に抑えるという取り組みをしていただきたいのです。というのも、我々のように、常に消費者に接していると、売れる価格帯が見えてきます。ケーキであればこの価格、タラバガニだとこの価格帯といった感じです。
ですが、この価格帯を外してしまうと売れないんです。どんなに商品がよくても、こだわって作っていると言っても、価格帯が外れるとダメなんですよね。ですから、メーカーさんには、美味しさや品質を落とさずに、売れる価格帯まで下げるという企業努力をお願いしています。パートナー企業のなかには、そうやって柔軟に対応していただいたことで売上が伸びて、工場を3回拡張したという企業もありますよ。
―今、取引先のお話がでましたが、現在、取引先は何社くらいですか?
約250社です。昨年と比べて2倍になっています。ちなみに、当社では取引先企業のことをパートナー企業と呼んでいて、当社と一緒に成功していきましょうといっています。250社のうち、つねに稼動している企業が約70~80社、残りの企業は季節的な商品などのケースですね。
― 取引先、パートナー企業が倍増しているということですが、どのようにして取引が始まるのでしょうか?このような商談会を定期的に開催されているのでしょうか?
いえ。実は、当社ではこのような商談会、つまり、こちらから出向いて商品やパートナー企業を見つけるということは行っておりません。というよりも商談会自体が初めてのことです。今回は、福岡商工会議所さんと長年のお付き合いがあるということで、特別に・・・ということで開催しました。
最近は、商品の売り込みといいますか、直接、当社にアプローチいただくことが増えています。たとえば、メールでの問い合わせや、東京のオフィスに来社されて商品を見せていただいたり、商談をする、という形です。当社としては、「来るもの拒まず」で、まずはお話をさせていただくことから始まります。もちろん、全てが取引できるということではないのですが・・・。
― 今回は福岡や九州の企業にとって貴重な機会だったのですね。商談会の印象はいかがでしたか?
いい商品に出会えたと思っています。今回は熊本や鹿児島の企業さんもご参加されていて、幅広く商品を見させていただくことができました。また、皆さんの本気の姿勢が伝わってきました。これからが楽しみですね。

― いい形でつながっていくといいですね。ところで、御社が取引を開始される条件といいますか、どのようなことをパートナー企業に望んでおられるのでしょか?
そうですね。一言でいうと、本気で取り組んでいただきたいということです。当社は、オーガニックサイバーストアというお店をインターネット上に構えているというイメージです。そして、パートナー企業とPB商品を開発して、その商品を販売する、あるいはパートナー企業の商品を販売する、ということを行っているのです。ですから、商品が売れなければ、双方にとって利益とならないのです。その点がショッピングモールとの大きな違いです。
例えば、楽天さんなどのショッピングモールのビジネスモデルは、モールにショップが出店されると出店料という収益があり、さらに、それぞれのショップの月間販売金額に応じてロイヤリティ収入が入るというものです。極論すれば、ショップが売れても売れなくても、まず、出店料という収益が入るわけです。
一方、当社の場合は、商品が売れなければ、収益はあがりません。だからこそ、本気で「売る」ということに取り組まなくてはならないのです。そういう意味で、組んで成功を目指しましょうということですし、ある意味、パートナー企業とは、心中する覚悟で取り組んでいるんです。ですから、片手間ではなく本気で取り組んでいただけることを望んでいます。
―最後に、インターネット販売に興味をもっている方へのアドバイスをお願いします。
ネット販売を含む通信販売市場は拡大しています。ただし、実際の店舗で販売することと、インターネット販売は別のものだと捉えて、どのような商品をどのように売るかを、本気で考えて取り組むことが大事です。
ぜひ、いい商品をお持ちの方がいらっしゃいましたら、当社にご連絡ください。まずは商品をお見せいただくことから始めましょう。
―本日は、お忙しい中、ありがとうございました。
添付資料(印刷用にご利用ください)
- interview03.pdf (1.0 MB)
レポーター:千葉 真弓(ちば まゆみ)
中小企業診断士
広告代理店、メーカーに勤務し、その後、中小企業診断士資格を取得。現在は、マーケティング戦略立案・小売業やメーカーの販売促進企画の支援・商品開発支援を専門分野として活動している。また、グリーンシート市場登録に従事した経験から、事業戦略立案、経営管理体制の構築等にも精通。中小企業診断士の受験機関で受験指導の講師を8年間経験している。- 株式会社ドゥマン
茨城県筑西市下岡崎2-9-1
TEL: 0296-25-2920
代表取締役社長:池田 俊弘
設立:1995年9月
資本金:140,200,000円
事業内容:オンライングルメストアの企画運営及びイーコマース、モバイルコマースに関わる事業















