特定商取引法改正とホームページ上で行う広告、販売の注意点
Q.当社は、ホームページ上で自社の製品を販売しており、近年は売り上げが増加し、店頭販売よりも通信販売の方が売上が上がるようになっています。最近、特定商取引法が改正になり、通信販売にもさまざまな規制がなされるようになったと聞きました。その具体的な改正内容を教えてください。
A.ホームページを自社の販促ツールに使用したり、ホームページで受注して商品を販売するといったことは、現在では、広く普及した広告、販売方法です。また、これとあわせて、電子メールによる広告や顧客の囲いこみなども、有効なビジネスモデルとして頻繁に利用されています。
これらの広告や販売を規制する法律は、景品表示法や消費者保護法等がありますが、もっとも中心的なものは特定商取引法であるといえます。
今般、この特定商取引法が改正され、施行されるに至りましたが、この改正により、実際に行われているホームページ上での広告、販売にも新たに規制が及ぶことになりました。
特定商取引法は、平成20年6月18日に公布され、順次施行に移されています。改正の内容については、多岐にわたりますが、通信販売に関しては、主として返品関係に改正がなされています。
すなわち、インターネットで商品や役務を販売する場合、あらかじめ返品の可否・条件を広告に表示していない場合は、消費者が商品を受け取った日から8日間、送料消費者負担で自由に返品(契約の解除)をすることが可能となりました。
また、あらかじめ消費者が承諾しない限り、電子メールによる広告の送信が原則として禁止されることになりました。
もともと、インターネット上での通信販売については、いわゆる訪問販売と違って、消費者が自ら望んでホームページを訪れて主体的に購入をするものであることから、消費者が不測の損害を被る可能性がそれほど高くないため、いわゆるクーリングオフの制度なども直接は適用されてきませんでした。
しかし、今般の法改正により、上記のとおり、商品受領から8日間は原則として自由に返品ができるものとされました。
この規制は、いわゆるクーリングオフではありませんので、広告に明示することにより、返品についてこれとは異なる決まりを設けることも可能です。したがって、返品の点などについても、広告の記載には十分に注意する必要があります。
また、電子メールによる広告メールの送信についても、原則として受領者の事前の承諾がない限り、広告メールの送信そのものが禁止されることになりました。
したがって、消費者から電子メールのアドレスを取得する場合などには、個人情報保護法の観点からも、利用目的を明示し、かつ、広告の送信に利用されることを明示した画面で、入力を求めるようにしておく必要があります。
通信販売については、このように、事前にホームページ上に返品条件や電子メールアドレスの利用方法等を明示しておくことによって、十分にトラブルを回避することができます。このような観点から、自社のホームページを一度チェックしておくことをお勧めします。
















